Interview

ワークスペース

NIB SHIBUYA

powered by MIDORI.so

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「立場も年齢も性別も関係なく」
渋谷のワークスペースのキッチン

2023.3.30up

    キッチンから生き方を見つめる
    インタビュー。
    「良質なカオス」をつくる
    NIB SHIBUYA powered by MIDORI.soで、
    コミュニティオーガナイザー中山悠子さんに
    ワークスペースと水のこだわりを聞きました。

    仕事の原動力は、人への興味

    NIB SHIBUYA powered by MIDORI.so(以下NIB)は、東急不動産と共同のもと2022年4月にオープンした渋谷区桜丘町にあるメンバーシップ制ワークスペースです。働き方の未来を思考・模索するMIRAI- INSTITUTEが日々の運営を担当し、清掃など働きやすい空間を作るのはもちろん、ギャラリーやイベントの企画、メルマガ配信など、日々メンバー(利用者)とのコミュニケーションを大事にしながら、MIDORI.soが面白くなる「状況づくり」をしています。昨今のシェアオフィスの普及につれて誕生したこの新しい職業は、一般的にはコミュニティマネージャーと呼ばれる場合が多いと思いますが、私たちは管理する人ではなく「コミュニティを形作る人」という意味を込めてコミュニティオーガナイザーと呼んでいます。MIDORI.soはNIBの他に中目黒、永田町、馬喰横山、福岡にもあり、現在約20人がチームを組んで各拠点を出入りしているという体制です。

    私たちの1日の過ごし方としては、まず朝は清掃から。場を整えながらもメンバーとのおしゃべりが弾むので、気付いたらあっという間に午前中が終わっているというのが日常茶飯事です。タイムスケジュールを意識したいとは思っているのですが、デスクワークに加えてその時々でイレギュラーな対応も発生するので、目まぐるしい日々ですね。基本的にはメンバーファーストなので、1日のリズムを掴むまではとても悩みました。

    この場所に来たくなるような「状況」をつくる

    MIDORI.soは働くためだけの場所ではないので、みんなが来たくなるような「状況づくり」が大切なんです。いわゆる場づくりではなく、この場所に来ることで感じられる刺激や安らぎを「なんかいいな」と思ってもらい、ファンになってもらう。そのための仕掛けやコミュニケーションを意識しています。例えば、各拠点で開催している「コミュニティランチ」もその1つ。NIBでは毎週水曜日に実施していて、ケータリングの方が用意したおいしいランチとドリンクをみんなで囲んで賑わっています。これを毎週の楽しみとして顔を出してくれるメンバーも多いです。

    仕事をする人、読書をする人、絵を描く人、料理をする人、仕事の合間にコーヒーを飲む人、おしゃべりをする人、お昼寝する人など、それぞれ違うことをしている人が同居する空間って、とても豊かだなと思います。コミュニティの魅力や雰囲気というのは、やっぱりそこにいる「人」によって育まれるものだという実感があって。特にNIBは3F〜6Fまで4フロアもあるので、今後もっといろんな人を巻き込んで面白い場所に育っていくといいなと思います。そのためにも、ラウンジとキッチンの存在は欠かせません。

    例えば初めてお会いする方がいたとして、かしこまって名刺交換から入るより「コーヒー飲みますか?」と声を掛けるほうがお互いリラックスできると思うんです。一杯をきっかけに会話が広がったり共通項が見つかったりして、その出会いから面白い何かが生まれるかもしれない。いきなり強固な関係性を築くのは難しいですが、丁寧に点と点をつないで線を増やしていったら、いずれそれが大きな面になる。そんなイメージを持ちながら、メンバーの皆さんとのコミュニケーションを素直に楽しんでいます。

    キッチンでは立場も年齢も性別も関係ない

    コミュニティオーガナイザーとして、もちろんキッチンの衛生面や美意識には気を配っていますが、メンバーが使用する際の強制的なルールはあまり設けていません。「自分が使った食器は自分で洗う」のも、ルールというよりメンバーの自主性に委ねていることの1つです。誰かが後片付けをしてくれると物の扱いが雑になり、自分事では無くなってしまうんですよね。「他人と何かを心地良く共有するために大切なことだし、誰だって綺麗なほうが嬉しい」というマインドで、立場も年齢も性別も関係なくみんなで良い環境をつくっていく。そうしたら自然とこの場所に愛着も湧いて、もっと居心地良く感じてもらえると思うんです。

    NIBのキッチンにはコーヒーフィルターやケトルなどが一式揃っていることもあり、特に朝の時間帯はドリップコーヒーを淹れている人をよく見かけます。「水」に関しては、ホスピタリティの一環としてウォーターサーバーの設置は必須だと考えていたのですが、電気代など経済面の負担がかかりますし、よく自炊をするメンバーから「ウォーターサーバーの水を料理に使うのはなんだかもったいない気がしてしまう」という声も聞いていたので、浄水器によってそれを解消することができました。また、NIBでの導入をきっかけに他の拠点でも設置を検討しているところです。トレビーノ®ブランチはどんな水栓タイプにも対応可能だと伺ったので、大掛かりな工事が不要で、NIBのような既存施設への後付けも手軽に行うことができたのでありがたかったです。ですがウォーターサーバーも今すぐに廃止するのではなく、しばらくは共存させて、メンバーに提供できる「水」の選択肢を増やしたいなと。安全性やおいしさって目に見えるものではありませんし、それぞれの好みや感じ方も違うはずなので、水の飲み方や使い方に合わせて利用していただければと考えています。

    水から広がる出会いを楽しみに

    トレビーノ®ブランチの浄水は口当たりが良くて、カドがとれたような印象です。メンバーと一緒に浄水と水道水をブラインドテイスティングをしてみたらその差は歴然で、どちらが浄水なのか私にも簡単に当てることができました。香りに敏感なバリスタの方もすぐに違いに気付いて、「おいしくなったね」と話していました。今日のコミュニティランチのスープは、ケータリング担当の方がこの浄水ありきで考えてくれたレシピなのですが、新玉ねぎの辛味を水のまろやかさが落ち着かせてやさしい味に仕上がったそうです。おいしい水をきっかけに今後どんな人や面白いことと出会えるのか、これからの展開も楽しみにしています。

    建築家 山家 明

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    NIB SHIBUYA

    powered by MIDORI.so

    「良質なカオス」をコンセプトに渋谷・中目黒・永田町・馬喰横山・福岡で展開するMIDORI.soは、メンバー同士のちょっとした出会いから始まる関係性を、コミュニティオーガナイザーを触媒としてさらに面白く昇華させていくワークスペース。NIBでは、スクランブル交差点のように人が行き交う街で、イノベーションの種を見つけていきます。オフィスの意味合いが見直される中、それでもこの場所を訪れる動機が生まれ、楽しく働く状況をメンバーと共につくります。

    https://midori.so/