Interview

ワーケーション施設

Village Hinohara

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「人のつながりが空間を豊かにする」
ワーケーション施設のキッチン

2024.03.29up

    キッチンから生き方を見つめるインタビュー。
    檜原村の交流拠点Village Hinoharaで、
    運営代表の清田直博さんに
    ワークスペースと水のこだわりを聞きました。

    人を巻き込み、新たな価値をつくる交流拠点

    Village Hinohara(以下Village)は、2022年11月に東京都檜原村でオープンした会員制ワーケーション施設です。檜原村が設立し、僕が代表を務める一般社団法人アナドロマスが日々の管理運営を担っています。ただ施設をつくっただけでは、料金や設備、アクセスの良さなどスペックの比較競争に巻き込まれ、いずれ最新機能を備えて新設される建物には敵わなくなってしまうので、Villageはそういったスペックに代わる魅力を持つこと、特に「人のつながり」を感じてもらうことが僕は重要だと思っていて。檜原村はもともと林業や教育関係の団体視察を受け入れる機会が多く、温泉旅館やキャンプ場以外の、ビジネス利用向けの滞在場所に対する需要は高かったのですが、Villageは単なるステイ先という枠組みには留まらずにいろんな人を巻き込んで、人と人、都市と村をつなぎ、新たな価値を生み出す交流拠点でありたいと思っています。

    初期にどんな人がいるのか、どんな使われ方をするのかによってこの場所の空気感が醸成されていくと考えていたので、1年目はあまり積極的には情報発信や集客をしませんでした。それでもVillageに興味を持って来てくれる方や協力してくれる村のメンバーとのコミュニケーションをまずは大切にして、だんだん外に向けたアクションや提携先を増やしていったという感じです。今日いらっしゃるプログラマーのチームは5日間の合宿中なのですが、ネットが高速で雑音の少ない環境を探していたところ、昨年ここを利用した知人が紹介してくれたのだそうで。Villageの会員数は現在約200名ですが、最終的には村の人口(約2000名)を超えることを目標にしています。

    「ワーク」の概念を拡げる体験を提供したい

    Villageのコンセプトは、自然に囲まれたこの環境で誰かと時間を共に過ごし、村の住民と交流しながら、働き方と生き方を探究する“Villaging”(ヴィレッジング、むらづくり)のための場。ワークスペースの「ワーク」って、デスクワークのことだけではないと思うんです。例えばVillageにおいては、檜原村の生活に直結する山仕事や野良仕事も大切なワークなので、そういった地域のためのワークが体験ができるイベントを定期的に開催しています。直近で計画しているのは、村のエコツアーガイドと一緒に森に入って春の山菜や野草を採集し、Villageに持ち帰って下拵えや保存方法を学ぶというフィールドワークです。夜にはゲストシェフによるディナーも振る舞われるので、食事を囲んでの交流会もお楽しみいただけたら幸いです。

    ワークショップの他に人気の高いアクティビティと言えば、HINOKO TOKYOとの提携によって今年新設されたサウナでしょうか。僕もたまに利用するのですが、仕事終わりの心身をほぐし、川のせせらぎを聞きながらの外気浴は格別です。ロウリュ用の自家製アロマウォーターも大変好評で、近隣の木材加工会社から譲っていただいたヒノキの木くずを再利用し、トレビーノ®ブランチの浄水で蒸留してアロマウォーターをつくるワークショップも開催しています。廃棄物のアップサイクルになりますし、何より皆さんに檜原村の森の香りをたっぷりお届けできるので、これからも継続していきたい取り組みの1つですね。

    水のおいしさを、胸を張って伝えられるように

    コワーキングスペースにはよくウォーターサーバーが置かれていると思いますが、空間的には邪魔なのと、わざわざ別の場所から運んできた水を飲むことには反対だったので、今までVillageの利用者には水道水を使ってもらっていました。ただ、檜原村=水が綺麗な地域というイメージを持っている方は多いと思いますし、僕自身もそう思っていたのですが、やはり水道水をそのまま飲むことには少なからず抵抗を感じていました。たしかに都心の水道水に比べればおいしいのかもしれませんが、僕や家族も日によって味や臭いにブレを感じることがあり「このままでは胸を張って人に薦められないな」と不安に思っていたので、自宅にもVillageにも浄水器を導入することにしたんです。

    トレビーノ®ブランチはシンク下に設置できるタイプということで、キッチンに余計なものが増えず、調理やコミュニケーションの妨げにならないのが魅力の1つだと感じています。使い方も簡単で、利用者の中には提携先のワーキングスペースで使用経験がある方も多いので、皆さんスムーズに操作できているようです。働く場としても、コミュニケーションの場としても、おいしい飲み物や食べ物は欠かせない要素。Villageのキッチンは業務用のため自炊などにはご利用いただけないのですが、コーヒードリッパーやソーダメーカーを使って飲み物を用意する姿をよく見かけていたので、名実ともにおいしい水が提供できるようになりほっとしました。

    気になっていた違和感が無くなった

    世間にはいろんな浄水器が出ていますが、中でもトレビーノ®はブランドとしての安心感が大きいですよね。自宅では蛇口に装着するタイプの浄水器を使っているのですが、ついカートリッジの交換を忘れてそのまま使い続けてしまうので、トレビーノ®ブランチのように通知音が鳴って交換時期を知らせてくれるのはとてもありがたい機能です。そして実際トレビーノ®ブランチを設置してからは、以前水道水に感じていたような味や臭いのブレが一切無くなり、口当たりもやさしくなったように感じています。Villageには料理人やバリスタなど水への感度の高い人もよくいらっしゃるので、彼らの感想も今後ぜひ聞いてみたいなと思います。

    建築家 山家 明

    Profile

    ワーケーション施設

    Village Hinohara

    共に仕事をし、自然と親しみ、地域と交流しながら、創造的な働き方と生き方を探究する“Villaging”(ヴィレッジング、むらづくり)というコンセプトの下、2022年にオープンした会員制のワーケーション施設。併設されたサウナや宿泊スペースが利用できるほか、村の生活に直結する山仕事のワークショップが開催されることも。ワークを起点に村に価値を生み出し、都市と山間地の交流を促進させる新たなコミュニティ創出を目指している。

    https://villagehinohara.tokyo